チューリップ – WELCOME TO MY HOUSE [1977] LP
1970年代の男性グループ 1977年発売

チューリップ – WELCOME TO MY HOUSE [1977] LP

『WELCOME TO MY HOUSE』は、1977年(昭和52年)8月5日に発売された、日本のロック・ポップスグループ「チューリップ」の8枚目のオリジナル・アルバム(全13曲)です。

全体的には、第2次ビートルズ・ブームに感化され作られた『MELODY』の流れを受けたメロディアスでポップな歌が多く、ベイシティ・ローラーズやパイロットなどのビートルズ・フォロワーの音楽が認知されはじめた時代の先頭を走っている感じがこの頃にはありました。

巧みなコーラス・ワークから疾走感のあるサビへとつながるA-①「WELCOME TO MY HOUSE」は再び英語詞の歌唱に挑戦。A-③「博多っ子純情」は、当時売れていた長谷川法世の書いた同名漫画からタイトルを取ったもので、安部・姫野コンビによる地元博多の地域愛があふれる名曲として、ファンの間でも根強い人気を誇っています。

黒人女性ソウルグループ、シュープリームス「恋はあせらず」をモチーフにしたA-②「恋はあせらず」では安部俊幸のライオンの叫びに似たワウ・ギターが聞けます。

70年代後半のさわやかな夏の風が聞こえてきそうなA-6「置いてきた日々」、夏の出来事を切り取った安部の詞が秀逸なB-②「夏に別れを」など、ほぼ毎日コンサートに明け暮れていたチューリップの鍛えられた見事なコーラスワークが聞ける夏仕様のアルバムとなっています。

WELCOME TO MY HOUSE [LP] のデータ

WELCOME TO MY HOUSE [LP] のデータ

出典:WELCOME TO MY HOUSE [LP] の裏ジャケットとインナー・スリーヴ

A面
1.WELCOME TO MY HOUSE 作詞:Bert.T  作曲:財津和夫
2.僕はライオン 作詞・作曲:財津和夫
3.博多っ子純情 作詞:安部俊幸 作曲:姫野達也
4.セクシー・ペティキュア 作詞・作曲:安部俊幸
5.二人の道 作詞・作曲:姫野達也
6.置いてきた日々 作詞・作曲:財津和夫
7.遠い灯 作詞・作曲:財津和夫
B面
1.たしかな愛 作詞・作曲:財津和夫
2.夏に別れを 作詞:安部俊幸・財津和夫・吉田彰  作曲:安部俊幸
3.新しい夜だから 作詞・作曲:財津和夫
4.たった一度のドライバー 作詞・作曲:上田雅利
5.ぼくが愛した犬 どんパ 作詞・作曲:財津和夫
6.人生の始まり 作詞・作曲:財津和夫

1977年のチューリップ
1977年のチューリップ

出典:ヤングギター増刊号表紙と1977年のファンクラブ会報

1977年のチューリップは、1月5日6日の「お年玉コンサート」を皮切りに、ほぼ毎日全国各地にてコンサートを繰り返し、3月20日・21日には、新日本フィルハーモニー交響楽団を迎えてのジョイントコンサートを行いました。

その後、6月5日に通算12枚目のシングル「ブルー・スカイ(アルバム未収録)」を発表、オリコン25位でしたがコンサートはどこも大盛況で、東京公演は特に手に入りにくく、チケットにプレミアがつくほどの人気でした。

7月2日にチューリップのリーダーである財津和夫が、フジテレビ系音楽番組『サウンド・シティ’77』に抜擢され、その後9月からは、西日本ツアーを1ヵ月28公演という過酷スケジュールでこなしました。

8月5日にこの『ウェルカム・トゥ・マイ・ハウス』がリリースされ、8月9月10月がコンサート、11月5日にはアルバム未収録のシングル「風のメロディ」など収録された2枚目のベスト・アルバム『チューリップ・ガーデン(2枚組)』が発売、

同月11月20日にはシングル「WELCOME TO MY HOUSE」もリリースされました。

11月後半から北海道ツアー、東北・中部地方をまわり、12月24日の名古屋県体育館でのコンサートで、観客動員数がのべ9万人を達しました。

さらに詳しく見る↓

日本の歌制作実行委員会
日本の歌制作実行委員会